開戦以来最も激しい戦闘ともいわれるウクライナ東部シヴァスキー・ドネツ川の渡河防止作戦で、
ウクライナのプログラマーが開発した画期的なミサイル攻撃ソフトが導入されていた。
システムは「GIS Arta(ジーアイエス・アルタ)」と呼ばれるもので、
スマホ入力やレーダーなどによる索敵情報を統合する。
さらに、この情報からミサイルを撃ち込むべき最も効果的な位置を瞬時に判断し、
フィールドに展開中の各砲兵に目標を振り分けるものだ。
GIS Artaの導入で、ミサイル発射の決定から実際の発射までの時間は、
従来の10分の1から20分の1にまで短縮された。
従来20分前後を要していたところ、命令から1分程度で引き金を引けるまでになっている。
このようなシステムはウクライナ独自というわけではなく、
アメリカ軍も導入している。しかし、砲撃までの時間には雲泥の差がある。
アメリカ国防契約管理局のトレント・テレンコ氏はツイートを通じ、
GIS Artaアプリとスターリンク衛星通信の組み合わせが、
「アメリカ軍の一般的な砲術指揮統制と比較して相当に優れたも」との見解を示している。