原子力規制庁で不適切入札手続き。
使用済み核燃料の保管方法を巡る調査の一般競争入札で、
原子力規制庁は29日、職員が仕様書案の作成を三菱重工に依頼する内規違反があったと明らかにした。
入札では同社の案がほぼそのまま仕様書となり、入札予定価格は同社が示した見積額とほぼ同額だった。
同社が1者応札で落札した。落札率は92.9%。
職員は仕様書案の作成依頼について、内部調査に内規違反だと認識していたと述べた上で、
「普通だと思っていた」と説明。
一方、三菱重工など業者からの金銭受領や飲食接待は否定しているという。
8月末までに、規制庁が過去5年間に契約した1万5000件について、
ほかにも仕様書案の作成依頼がなかったか調べるという。
規制庁は29日、原子力規制委員会で問題を報告。
更田豊志委員長は「あり得ない。極めて遺憾だ。個人の問題なのか組織の問題なのか、
はっきりさせるべきだ」と述べた。
職員は今年4月、別の部署に異動。規制庁は内規違反に当たるとして、処分を検討している。