ロシアのショイグ国防相は２３日、ウクライナ侵攻を巡り、米英仏とトルコの国防相と相次いで電話会談をした。
タス通信が伝えたロシア側発表によると、
ショイグは「汚い爆弾を使うというウクライナ側の挑発の可能性に対する懸念」を表明。
一連の会談に先立ち、ロシア国営メディアが汚い爆弾について触れ、日本のメディアなども報じていた。
真偽は不明だが、汚い爆弾は放射性物質をまき散らし広範囲を汚染する兵器だという。
プーチンは、一方的に併合したウクライナ東・南部４州の防衛のため、「あらゆる兵器を使う」と警告してきた。
ショイグが、ロシアの脅威を自らあおる情報戦を仕掛けた可能性もある。
英政府の発表によれば、ショイグはウクライナが紛争をエスカレートさせることを企てていると主張。
ウォレス国防相はこうした見方を否定したという。
ウクライナのメディアは２３日、「ショイグは一日中、各国の国防相に電話をかけ、ウクライナの核の脅威を触れ回った」と報道。
「汚い爆弾のプロパガンダを国営メディアが最初に広め、ショイグがそれを取り上げた」とし、自作自演だと強調した。
ロシア軍がウクライナ側の仕業に見せ掛けて攻撃を実行する「偽旗作戦」のシナリオも否定できず、
各国は警戒を強めている。
オースティン米国防長官とショイグは２１日にも電話会談を実施。
ロシアによる核兵器使用への懸念が高まる中、不測の事態回避に向け、
意思疎通を続けていく方針を確認したとみられている。
‘＠ロシア側の張本人が、ウクライナが紛争をエスカレートさせることを企てているとはお笑いだ。
そもそも、汚い爆弾とされるものを、ウクライナはどこへ打ち込むというのだ。
国際社会を揺さぶり、停戦交渉を拒否するゼレンスキーを説得するよう仕向ける工作との見方もある。
ロシアは相当弱っている様子も垣間見られるが、いずれにしろプーチンの言葉は何一つ信じられない。
相手に打撃を加えて、停戦交渉を匂わせて、また攻撃してくる。
それでも、ロシアとのパイプを維持していくことは重要だ。
寒い冬がやってきている。ウクライナの人々の健康と精神的苦痛が心配だ。
