看護したちは、新型コロナのパンデミックからほぼ3年後に、人員配置と給与をめぐって契約交渉が行き詰まった後、
9日月曜日にニューヨーク市の2つの主要病院で数千人の看護師がストライキを行った。
個人所有の非営利病院は、緊急でない手術を延期し、救急車を他の医療センターに転用。
臨時スタッフを引き込み、ストライキに対処するために、
看護のバックグラウンドを持つ管理者を病棟で働くように割り当ててた。
ブロンクスのモンテフィオーレ医療センターでは3,500人の看護師が、
マンハッタンのマウントサイナイ病院では約3,600人の看護師が仕事を辞めた。
交渉は月曜日の午後にモンテフィオーレで再開されたが、
サイナイでは交渉がいつ再開されるかについての即時の回答はなかった。
何百人もの看護師がピケを張っている。
新型コロナ患者で溢れかえった多くのニューヨークの病院の1つだ。
「私たちはわずか2年前、ヒーローでした」と、移植および腫瘍学ユニットの看護師であるウォーレン・アーカートは言及。
「すべてが止まったとき、私たちは街の最前線にいました。そして今、私たちがこの病院と患者にとって、
どれほど意味があるかを彼らが理解できるように、私たちは立ち止まる必要があります」と訴えた。
イギリスでは現在、医療、鉄道、高速道路、空港、港湾、郵便、バスなどさまざまな公共サービス労働者が、
国内全土でストライキを行っている。
2年以上もの間続いている新型コロナウイルスによる経済的疲弊、エネルギー価格の暴騰、高インフレなどにより、
国民の生活費負担が急増している。
こうしたなか、王立看護協会(RCN)は昨年12月から、106年の歴史上初めてストライキを実施。
医療現場では人手不足、物価高騰に賃上げが追いついておらず、実質賃金は2010年に比べ20%も下落している。
こうした状況を変えるため、10万人をこえる看護師が行動し、国と直接対峙してインフレ率に対応した19%の賃上げや、
医療現場の救済を求めている。
これに呼応するようにあらゆる公共サービス職員によるストが全国に急拡大している。
エネルギー価格をはじめとした物価高騰が深刻化するなかで、
「1カ月分の給料がすべて家賃で消える」という看護師も少なくない。
さらに職員の3人に1人が自宅の暖房代や家族の食費をまかなえていないという。
複数の国民保健サービスの病院を運営する国内各地の「NHSトラスト」は現在、その4分の1以上が、
職員たちを飢えさせないためにフードバンクを運営している。
また、自宅の光熱費を抑えるために職場に寝泊まりする看護師もいるという。
家計への圧迫を理由に、光熱費を滞納している人は、英国内で少なくとも300万人いるとされている。
また、金利の急上昇がくり返されたことにより、住宅ローンの支払いが大幅に増加している人も急増。
さらに、家主が住宅ローンの請求額を増やしているため、賃貸料は過去最高の割合まで上昇している。
そのため英国内ではこの冬、「Heat or Eat」(食うか暖をとるか)といわれており、
全国各地にフードバンクならぬ「ウォームバンク」の設立が急増。
電気代高騰のなかで自宅の暖房を使用する余裕がない場合に、無料で暖をとることができるスペースだ。
現在、英国内の慈善団体や教会、コミュニティセンター、図書館、美術館、企業などが、
計約3700ものウォームバンクを開設している。
多くの施設が食事や温かい飲み物、インターネットアクセスを提供しており、
ウェブサイトにマップを掲載して利用を呼びかけている。
(日本ではほとんど取り上げられない。メディアがどちらを向いているかが良く分かる)
ストライキに対しスナク首相は12月23日の声明で「本当に悲しいし、特にクリスマスの時期に、
非常に多くの人々の生活に混乱が生じていることに失望している」とし、労働現場の要求に応じない構えを示した。
政府の姿勢を受けRCN側は、1月にも18日と19日にストライキを実施することを発表。
今後の政府の対応次第では5月まで続くことを予告している。