中国外務省は19日、中国の外交担当トップ、王毅(おうき)共産党政治局員が18日、
ドイツ・ミュンヘンでウクライナのクレバ外相と会談したと発表。
王氏は「われわれはウクライナ危機の長期化、拡大を見たくない」と強調。
「国際社会とともに情勢のさらなる悪化を避け、平和への努力を根気よく持続したい」と述べ、和平協議を促した。
王氏は「中国とウクライナは戦略的パートナーだ」と指摘。
ウクライナ問題に関し「中国は一貫して平和と対話の側に立ち、和平と協議の促進を堅持してきた」と嘯いた。
クレバ氏は会談後にツイッターで、「領土保全の原則は両国にとって神聖であることを確認した」と書き込んだ。
ミュンヘン安全保障会議でドイツを訪れているブリンケン米国務長官は18日、
現地で中国の王毅氏と会談、中国がロシアのウクライナ侵略で物的支援を提供しないよう警告。
米領空を飛行した気球の問題については、二度とあってはならないと伝えた。
王氏はブリンケン氏に対し、米国は武力の乱用によって引き起こした中米関係への損害を解決しなければならないと伝えたと、中国外務省が19日、明らかにした。
米国務省は、両者の協議が1時間にわたったことを明らかにした。具体的な会談場所は公表していない。
中国は今回の会談について、米国の要請で行った「非公式の接触」と指摘。
王氏は会談に先立ち参加したミュンヘン安全保障会議の討論会で、
「交渉の成功や戦争の早期終結を望んでいないようにみえる勢力がある」と語ったが、
どういった勢力かは具体的に示さなかった。
王氏はその後20日にロシアを訪問。
21日にプーチンの最側近の1人パトルシェフ安全保障会議書記と会談。
会談の冒頭、パトルシェフ氏は「ロシアと中国の封じ込めを目指す欧米側に対し、
国際舞台において両国の協力と関係をさらに深めることはとりわけ重要だ」と述べ、
中国との戦略的な関係強化の必要性を強調。
一方、王氏は「中国とロシアの関係は成熟した性質を持っている。
強固なもので、変化する国際情勢の中でもあらゆる試練に耐えるだろう」と述べるに留めた。
王氏とは22日、ラブロフ外相が会談する予定のほか、プーチン大統領が会談するとも伝えられ、
中ロ両国の首脳会談に向けて調整を行う可能性がある。
訪ロ前の15日に王氏は、フランスのマクロン大統領とパリで会談。
マクロン大統領は昨年11月、今年早期に訪中する意向を示している。
‘@マクロン大統領は、NATO脅威論を繰り返すプーチン氏の立場に一定の理解を示す言葉を発している。
この辺りの中国の分析と行動はよくできている。
習主席がロシアを訪問する時には、ただ訪れるのではなくそれなりの成果が必要だ。
なにか、大きな動きがあるのか。良い方向に動けばよいが。
陰謀論が渦巻くが、ただ、国を破壊され肉親や知り合いを殺された憎しみは消えない。
一度奪われた領土は取り返すことは困難で、禍根を残すことになるのは日本も経験している。
ウクライナも譲れないだろうし、力で領土を奪えることを許してはならない。
ウクライナはプーチンに戦場にされており、ロシアが攻撃をやめない限り応戦するしかない。
中国が本心からウクライナの平和を望んでいるなら、ロシアに撤退を促すべきだが、端からその気配はない。
両方に良い顔をしているその裏で、ロシアとの方に強く仲良くしている中国は信用ならない。
また、仮に中国が仲介して上手く行ったら、米や西側が気まずくなるし、中国の影響力は大きくなる。