ロシアの反政権派の会議に出席した女性2人が毒による襲撃を受けた疑いがあるとして、ドイツの警察当局が捜査を始めた。
ロシアの独立系メディアなどによると、4月末、ドイツの首都ベルリンでロシアの反政権派が会議を開き、参加した2人のロシア人女性が体調不良を訴えた。
2人のうち1人はジャーナリストで、会議の日に体調が悪化したが、会議前から症状があった可能性もあるという。
また、もう一人の活動家の女性は自身のSNSで「激しい痛みやしびれ」があったことを明かしている。
ドイツの警察当局は22日、JNNの取材に対し、「毒による襲撃を受けた疑いがあり、捜査を始めた」と明らかにした。
ロシアでは反政権活動家のナワリヌイ氏など、反政権派やジャーナリストを標的とした毒物による暗殺や暗殺未遂が相次いでいる。
ロシアの科学・高等教育省のクチェレンコ次官が急死。友人との会話でウクライナへの侵攻を批判していた。
クチェレンコ次官は20日、キューバへの出張から帰国する途中、機内で体調を崩した。
飛行機はロシア南部に緊急着陸したが、クチェレンコ氏はそのまま死亡したという。
一部メディアは死因は心臓疾患だと伝えた。
ナワリヌイ氏の時と同様の手口だ。
クチェレンコ氏の死後、友人のロシア人ジャーナリストのロマン・スーペル氏は、ウクライナ侵攻直後のクチェレンコ氏との会話を再現した文書をSNSに投稿。
投稿によると、クチェレンコ氏はウクライナへの侵攻を批判していて、ロシアを離れようとするスーペル氏に対して、
「自分自身と家族を救うためにできるだけ早く出国するように」とアドバイスしていた。