ウクライナ、カホフカダムが破壊され莫大な水が流出。
ドニプロ川に建設された高さ30メートル、長さ3.2キロの巨大ダム。
ゼレンスキー大統領は、ロシアがダムを破壊したとして「ウクライナの土地の隅々からロシアのスパイを追放しなければならない」と非難。
6日に撮影されたカホフカ水力発電所のダム。一部が破壊され大量の水が流れ出ている様子が見受けられる。
ウクライナ南部へルソン州にあるカホフカ水力発電所のダムが破壊されたと、ウクライナ軍の南部司令部が日本時間6月6日に発表。
「ロシア軍によって破壊された」とする南部司令部のFacebookの発表をロイター通信などが報じた。
「破壊の規模、水の速度と量、そして浸水の可能性のある地域が明らかにされている」と南部司令部は報告。
ヘルソン市議会のFacebookも同様の報告をして、洪水の可能性がある市町村を列挙して避難を促している。
このダムがあるドニプロ川の下流域では、ウクライナ軍とロシア軍が川岸に向かい合っている。
ロシア国営のRIAノーボスチ通信は、カホフカ水力発電所が「ウクライナ軍の砲撃で部分的に破壊された」と報じている。
このダムは2014年にロシアに併合されたクリミア半島や、ロシアの支配下にあるザポリージャ原子力発電所にも水を供給している。
このダムをめぐっては、2022年10月にもロシア軍が爆破をする可能性があると、ウクライナ政府が指摘。
ゼレンスキー大統領は「もしロシアがこのダムを破壊すればヘルソンを含む80以上の市町村が直ちに洪水の被害を受ける」と警告していた。
ザポリージャ原発への水の供給も危惧されるが、ロシアの狙いはそこだろう。
そして地域を水浸しにすればウクライナが攻めにくくなる。
そこまでロシアは疲弊しているということだ