宝塚歌劇団の宙組に所属する25歳の劇団員女性が9月に急死した問題を受け14日、劇団が会見を行った。
女性は2月に上級生から「前髪の作り方を教えてあげる」と言われ、高温のヘアアイロンを押し当てられ、額にやけどを負ったという。
しかし会見で宝塚側は「本件調査において、どちらが事実(故意か故意でないか)であるかを判断することは困難」などと主張。
さらに会見で読み上げられた外部弁護士らによる調査報告書では、「故人は劇団診療所に行き、塗り薬を塗ってもらった。
看護師によると、当時故人の火傷を見たら、痕には残らない程度の火傷と思われ、
ヘアアイロンで火傷をすることは劇団内では日常的にあることであり、記録は残していないとのことであった」と説明。
過密スケジュールによる長時間活動や上級生による指導で、女性の心理的負担を増大させた可能性を認めながら、
一貫してパワハラやいじめは確認できなかったと主張した宝塚側。
同日に会見を行った遺族側はいじめを否定されたことに反論し、再検証を求めた。
宝塚の村上浩爾取締役(56)は会見で遺族側のこのコメントに対し、
「そのように言われているのであれば、証拠となるものをお見せいただけるよう提案したい」と発言。
「この日、宝塚の現理事長・木場健之氏(60)が引責辞任すると発表し、その後任となるのがこの村上氏。
報告書では、“今変わらなければ宝塚歌劇が永続する道はないとの危機感”という文言がある。
宝塚の改善を牽引する存在でなくてはならないはずの村上新理事長。
にもかかわらず遺族に対して、いじめの“証拠”を求めた発言大きな物議を醸している。
‘@何も無かったのなら理事長を辞任する必要はない。
「永続する道はない」と、口では重大な危機感を訴えるが、パワハラやイジメは絶対に認めない。
過密なスケジュールだけが問題なのか。