一時は本当に悲惨な惨状だった。
新型コロナのクラスターが兵庫県内最多の202人に上った精神科病院「東加古川病院」
医師らが、神戸新聞社の取材に応じた。
昨年末の感染確認から収束までに2カ月余りを要し、全入院患者のうち約4割の171人が感染。
県全体の医療体制が逼迫しており、転院できたのはわずか2人(1%)だった。
感染拡大の背景には、精神科特有の問題があるとみられる。
院内では普段、患者同士が生活訓練の場で交わったり、
介助のため看護師らが患者に密接したりする
精神疾患や認知症の患者にマスク着用や手指消毒、
行動制限への理解が得られにくいという面もある。
対策の中心を担った同院の黒田優医師は、
「精神科病院では、クラスターが起こり得る。医師や看護師の人的支援ができる体制が必要」
と訴えた。
‘@精神科病院だけではなく、リハビリ施設やや認知症を扱う施設などの、
課題は改善されないまま、第4波に向かっている。