東京都などが緊急事態宣言下の中、
東京オリ・パラリンピック組織委員会が日本看護協会に、大会の医療スタッフとして、
看護師500人の確保を依頼したことへの反発から、
28日に愛知県医労連などが中止に始まったツイッターデモが反響を呼んでいる。
「#看護師の五輪派遣は困ります」はトレンド入りを果たし、ツイート数は10万件を超えた。
愛知県医労連は、要請についての報道に「現場は驚いている」とし、
現場の看護師の悲痛な声として「わたしたちは使い捨ての駒ではありません!!!」
「看護師は患者を守るために必死なんです。オリンピックへの派遣をしている余裕はありません」
などとツィート。
組織委はオリ・パラを通じた約2カ月間で1人5日の参加を前提とし、
合計約1万人の医療スタッフの確保を計画している。
組織委の突然の要請に、医療現場からは悲痛な声が上がっている。
東京23区内の病院に勤務する看護師たちは、この報道を耳にし、現状を赤裸々に語った。
「もともと、大前提として医師、看護師不足が大きな問題としてある中、
さらにコロナで病床はひっ迫、経営は赤字の状態。非常に苦しい。
病院ではコロナ対応に人員を割かれ、一般病棟も人手不足の中、懸命に働いている」
「感染者が少ない県から人員をかき集めれば500人は集まるでしょう。
ただ、わざわざ感染しに行くような場所に行きたくないのが正直なところ。
日頃、勤務先から『他県には行くな』と指示されている」
五輪開催について医療現場では「中止にしてほしい」という意見が大半を占めている。
一方、国内でやっと始まったワクチン接種。既に2度の接種を済ませた看護師が副反応の怖さを語った。
「1回目は頭痛がひどかった。2回目は『インフルかな?』と思うほどつらく、38度以上の熱が出た。
事前に聞いた情報以上に苦しんだ。日本はまだまだ、接種が進んでいない。
正直、(3か月後ではまだ海外選手の)受け入れ態勢が整っていないと思う」
「選手が五輪に向けて頑張っている、この五輪が最後だという選手がいるのも分かっている。
それよりも日本が、世界が大変なことになっている。
ただでさえ、今は変異株で感染が急拡大している。
五輪で別の、複数種類の変異株が広がり、五輪後は国内で(感染者が)さらに増えると思う」
開催されたとしても五輪後の感染拡大に懸念の声が高まっており、
現場では政府への不信感が募っている」
大阪府 過去最多の1260人感染確認 14人死亡。
エルドアン大統領は「(このままでは)観光から教育まで全てに影響が出る」と、
危機感をあらわにした。