内閣府が15日公表した2021年7~9月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、
物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(4~6月期)比0・8%減。
民間エコノミスト37人の事前予測の平均値は年率0・56%減で、市場の見方よりも大幅に悪かった。
年率換算では3・0%減となった。
個人消費と並ぶ内需の柱の設備投資も、年率換算でマイナス14%超となり、GDPを押し下げた。
世界的な半導体不足に加え、日本メーカーの部品工場が点在する東南アジアで感染が広がり、
十分な量の部品が届かなかった。引き合いは強いものの売れる車がなく、販売台数が減った。
こうした「耐久財」は前期比13・1%減、年率換算で42・9%減だった。
米国や中国などの経済成長が鈍化した影響を受け、輸出は2・1%減、輸入は2・7%減だった。
輸出から輸入を差し引いた外需全体では、輸入の減少幅の方が大きかったことで0・1%増となり、
かろうじてプラスに寄与した。
名目のGDPは0・6%減、年率換算で2・5%減だった。