本当に必要としている人たちに支援が届いていない!‘@
この年の瀬も長い行列ができた。
東京・西新宿の都庁前など、都会のあちこちで目にする、民間団体による生活困窮者のための、
無料の食品配布会。
コロナ下で激増した利用者は、緊急事態宣言が解除された後も落ち着く気配がない。
「私には先が見えません。今日もこんなところに来てますし…」
学生の娘と高校生の息子の2人を育てるシングルマザーの女性(49)。
日払いで給与がもらえる仕事をしてきた。最近は重労働の仕事ばかりで、持病があるため働けない。
年齢のせいか、就職先がなかなか見つからない男性(49)。
「コロナ禍が直撃した昨春、30年勤めた飲食関係の企業を解雇された」
「食事は5個入り200円のインスタントラーメン。1個を半分に割り、それを1日1、2食。
明日どうなるか分からない不安で、眠れない日が続いている」
NPO法人「TENOHASI」が東京都豊島区東池袋で月2回行っている食品配布会には、
11月27日、472人が訪れた。
これは、リーマン・ショック直後を超える過去最多記録となった。
同法人の清野賢司事務局長は訴える。
「支援現場は有事が続いており、さらに深刻化する可能性がある。
都や自治体が対策を取らなければ、民間団体がパンクしてしまう。
街に困窮者があふれる状況が、ないようにしてほしい」