岐阜県美濃加茂市長選は1月23日投開票され、受託収賄などの罪に問われ、
有罪が確定した無所属で前市長の藤井浩人氏(37)が、
無所属で現職の伊藤誠一氏(65)=自民、公明推薦=を破り、返り咲きで4選を果たした。
藤井氏は2013年、28歳で当時全国最年少市長として初当選。
しかし、翌年、市の浄水施設設置を巡って受託収賄などの罪に問われた。
一審の名古屋地裁は無罪判決を出したが、
名古屋高裁で懲役1年6カ月執行猶予3年、追徴金30万円の判決を受けた。
2016年年12月に市長を辞職し、出直し選挙に出馬し、圧勝。
17年12月に最高裁が上告を棄却し、有罪が確定。
藤井氏は一貫して無罪を主張。有罪確定後に市長を辞職。
現在、名古屋高裁に無罪を求めて再審を請求している。
20年12月に執行猶予期間を終えて公民権を回復し、昨年12月に市長選への立候補を表明。
藤井市長は「司法に関することは私自身の闘い。市長職とは切り離して考えたい」とした。
藤井市長は市長時代の幹部、伊藤誠一氏を「後継」として推し、後を託した。
自身の「後継」としていた伊藤氏について、
「多くの市民の声を聞かないまま、政策が実行されていると感じる」と指摘。
新市庁舎建設計画の見直しなどを掲げ、有権者の現市政への批判票を取り込んだほか、
市政刷新への期待感などから幅広い支持を集めた。
有罪判決でも返り咲いた37歳の美濃加茂市長。
「有罪判決を受けて、また選ばれるという市長は私の他にいないでしょう。
今も再審請求中で最後まで争うつもりです。せっかくなので稀有な経験を市政に反映させていきたいですね」
苦笑しながら語った。
「再審請求をすれば、また裁判があって、市政に支障をきたさないか」との声が市民から寄せられた。
藤井市長はこう話す。
「これも市長時代から、自分の事件についても積極的に情報公開してきたことで、
市民にも事件の概要はご理解いただいていた。多くの方が無罪をとも言ってくださった。
再審請求についても、司法制度を詳しく説明することで、不安が払しょくされ、私の思いが通じたと思います」
藤井市長の個人ホームページには、有罪判決を隠すどころか、
<前科者と呼ばれても政治家として闘うワケ 私は誰に嵌められたのか>と堂々と書いている。
その姿勢が評価されたのか、選挙の結果はダブルスコアに近い大差での圧勝だった。
「私の支援者の中には『藤井君より桁違いのカネもらって、罪に問われない、
不起訴はおかしい』と言ってきた方もいらっしゃる。
その通りです。国民から選ばれた検察審査会こそ正義がある。
検察の不起訴って、法の下の平等ってなんでしょうか」と疑問を呈す。
「私が冤罪に陥れられた事件の事実を警察、検察、裁判所が正面から受け入れようとしない。
警察には長時間、過酷な取り調べで真実を言っても聞く耳を持たなかった。
私を有罪にするストーリーに沿った都合のいい話だけをしろ、という傲慢さだった。
私が容疑を認めないと検察は贈賄側と連日、打合せを繰り返し、でっち上げを法廷で証言させる。
私は名古屋地裁で無罪となったが、有罪とした名古屋高裁は一度も私の被告人質問を認めなかった。
つまり、話を聞かないまま、判決を出した。このまま引き下がることはできません。
警察、検察、裁判所はある意味、国民の最後の砦ですから、正義がないと困ります。
市長としてのこの経験をもとにしっかりと地方行政が腐敗しないよう取り組みたい」
と意気込みを語った。
‘@自公政権、安倍議員に藤井市長の詰めの垢を濃縮して飲ませるべきだ。
それにしても、美濃加茂市民に、アッパレ!