中銀の緊急国債購入終了控え焦り。
英国債価格の急落でデリバティブ(金融派生商品)の評価損が膨らみ、
追加担保の差し入れを要求された同国の年金基金は、
イングランド銀行(中央銀行)の緊急国債買い入れが終了する前に、
資産を売却して必要な資金を調達しようと奔走している。
中銀の緊急買い入れは今月14日に終了する予定で、
少なくとも3200億ポンド(3550億ドル)に上るマージンコールを満たす必要がある年金基金は、
中銀という最後の買い手を失うことになる。
関係筋によると売却の動きは足元で激化。
年金基金に助言する4人のコンサルタントによると、現在要求されている追加担保は以前の約3倍の水準だという。
資産を売却は数千億ポンド規模とみられ、既にどれだけ調達したかは分かっていない。
中銀は11日、インフレ連動債も買い入れると発表。
英年金基金協会(PLSA)は11日、緊急国債買い入れについて、
今月末か「場合によってはそれ以降も」継続することを検討するよう中銀に求めた。
ベイリー中銀総裁は年金基金などのファンドに「残された時間は3日だ」と述べ、延長しない方針を明言した。