尾身会長「“第8波”は緊急事態宣言や重点措置出しても意味がない」
新型コロナの「第8波」に入りつつあるという認識を示した政府分科会の尾身茂会長。
感染者の増加を受け、10日、岸田総理大臣と会談し、ワクチン接種など今後の対策について意見を交わした。
その会談の後、尾身会長がＢＢＴの単独インタビューに応じた。
尾身茂会長「第8波と言われているが、これから間違いなく拡大する。
そのときに社会経済は止めようとする対策はやらない方が良いと思う。
今回は（行動制限を要請する）緊急事態宣言や重点措置を出しても意味がないと思う。
一番はワクチン。若い人は換気の悪いところではマスクをするということ」
「日本がいまだにマスクをして他の国より遅れているという声がある。
しかし日本の人口10万人あたりの死亡率は圧倒的に低い。
ロックダウンをやる国もあった。スウェーデンは最初から感染を許容しようという国。
中国はゼロコロナ政策。スウェーデンと中国は両極端。日本は当初から両極端の中間をいくことにした。
この病気をゼロにすることはできないという我々の判断。
ある程度感染を抑えながら、死亡者を減らしていくという作戦をとった」
「2類から5類にすると言っても、今は2類そのものをやっているわけではない。現実的には5類に近い。
法律を変えれば、すべてが解決するというわけではなく、
オミクロン株の特性に合わせて何が求められるかという議論をすべき。
今もっと必要なことは、ワクチンをしっかり打ってもらいたい。
高齢者は進んでいるが、比較的若い年代は思ったより進まない。
これをどうやったらわかってもらえるかという方に政府は全力を尽くすべき」
「ワクチンはこれから比較的早く開発できる。新しい株がきても。しかしワクチンがあってもウイルスはまた変わる。
コロナのパンデミックが収束して、文字通り普通の生活に戻るためには、薬。
100％効かなくても、安くてどこでも手に入るタミフルのような薬。
感染して重症化する前に服用して重症化、死亡を防げる。こういう治療薬が出てくるとガラッと変わる」
尾身会長は、いずれマスクをとって生活できる日がくるが、今はまだ辛抱のときだと話した。
‘＠尾身会長と政府の見解はズレているようだ。
先日分科会が了承したとされる自治体による「自粛要請を可能とする政府案」と、整合性がとれない。
政府案を否定しているように聞こえる。
喚起の悪い所では若者だけでなく全員がマスクをするべきだろう。
「全国旅行支援」や海外からの入国制限撤廃を続けながら、社会経済は止めようとする対策はやらないのなら、
第７波以上の被害者が出る可能性があるが、甘んじて受けろということだ。
すでに、北海道では過去最高の1万906人感染者と過去最高の３４人の死者数更新をしている。
感染者数に一喜一憂することなくと述べる人もいるが、
感染者数が増加すれば重症者数や死者数も増加するのは間違いのない事実。
感染者数が増えている時には、特に感染しないように注意することが重要だ。
自分の身は自分で守るしかない。人に迷惑を掛けないためにも。
尾身会長は日本は当初から両極端の中間をいくことにした。
この病気をゼロにすることはできないという我々の判断と力強く述べるが、
だとしたら最初からそう言って、国民に周知すべきだった。
メディアなども政府の対策がどちらを向いているのか理解できず、多くの国民が戸惑った。
それと、いまだ新形コロナで死亡した人は遺骨になってからしか対面できないという話も聞く。
何とかならないものか。
