プーチンは21日、モスクワで開かれた露国防省や露軍の幹部らとの拡大会議に出席。
核兵器が搭載可能な新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマート」(サタン2)を近く実戦配備する考えを明らかにした。
サルマートは射程1万1000キロ・メートル以上で、10以上の核弾頭が搭載可能。
プーチンは「核戦力の戦闘準備態勢を改善しつづける」と強調。
プーチンは20日、ロシアが併合したと主張するウクライナの4州について、「国家治安部隊員の日」に際して、
「ドネツク、ルガンスク両人民共和国、ヘルソン、ザポリージャ両州は極めて困難な状況にある」と述べた。
プーチンは、情報活動に対抗する戦いにおいて「最大限の冷静さと戦力の集中」が必要だと訴えるとともに、
「外国の情報機関の活動を完全に抑え込み、直ちに反逆者やスパイ、妨害工作員を特定することが重要だ」と強調。
プーチンは9月、住民投票に基づき、ウクライナ南・東部4州を併合すると発表。
ただ、ロシア軍がこの4州を完全に掌握したことはない。
先月には、ロシア軍はヘルソン州の州都ヘルソンからの撤退を余儀なくされた。
プーチンは、極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」についても、来年1月に北極圏の防衛を担う、
北方艦隊所属のフリゲート艦に実戦配備する方針を明らかにした。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は21日、ウクライナのゼレンスキー大統領の訪米が発表されたことについて、
何も良い結果は得られないだろうとし、ウクライナとの和平交渉のチャンスはないと断言。
西側諸国によるウクライナへの「武器供与が続いており、供与される武器が拡大している。
当然、これは紛争の悪化につながる。ウクライナにとって良くない兆候だ」と牽制。
‘@核戦力を誇示することで、ウクライナや支援する米国をけん制する狙いとみられるが、
けん制だけで終わるかどうか、今後の展開次第ではプーチンが戦略核を使用する可能性は否定できない。
そのためにもベラルーシとの軍事態勢を強化している。
今の西側の様子を見ていると仮にプーチンが核を使用してもNATOはロシア国内には攻撃しないのではないか。
なぜなら、これ以上この戦争に深入りすると、自国民の反発を招く恐れがある。
それでなくても物価高騰で各地で賃上げデモが起きている。
また、本当の核戦争になったら世界は破滅する。
西側もロシア国内には手を出しづらい。
ロシアも通常の戦いでは相当余裕がなくなってきていることが伺われるが、
ウクライナも国民がどれだけ耐えられるのか。
今年の冬が一つの試金石になりそうだ。
ウクライナの厳冬は長い。