子どもが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザに重複感染すると、
病状が深刻なものになりやすいことを示すデータが、
米疾病対策センター(CDC)発行「Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)」2022年12月16日号に掲載された。
この報告に関連して、米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センターのMarc Siegel氏は、
「昨シーズンのインフルエンザ流行は小規模だったため重複感染する小児は少なかった。
しかし今シーズンは劇的に増加する可能性がある」と述べた。
また、「インフルエンザに罹患している時にはCOVID-19にかからないという保証はない」と、警戒を呼びかけている。
インフルエンザワクチンの接種状況を比較すると、
インフルエンザのみに感染した患児では42.4%がワクチンを接種していたが、
重複感染群では17.4%にとどまっていた。
ワクチン接種のリスクを心配する保護者もいるが、そのような人へのアドバイスとしてSiegel氏は、
「子どもにワクチン接種を受けさせるか否か、小児科医と徹底的に話し合う必要がある」と説明。
同氏は、今後は毎年、インフルエンザとCOVID-19のワクチン接種を受けることが一般的になると考えられると予測。
その上で、「小児の死亡者数は成人に比べれば少ない。
そうではあるが、ワクチン接種に伴うリスクはウイルス感染時のリスクよりもはるかに低い」と訴えた。