水脈議員の「反日研究」発言、請求棄却判決。
自民党の杉田水脈衆院議員(比例中国ブロック)からツイッターなどで、
研究内容を「日本の国益を損なう反日研究」などと繰り返し誹謗[ひぼう]中傷され名誉を傷つけられたとして、
ジェンダー論を研究する京都や大阪の大学の女性教授らが杉田議員に対し、
損害賠償とツイッター上での謝罪文掲載を求めた訴訟の判決が25日、京都地裁(長谷部幸弥裁判長)であった。
長谷部裁判長は、教授らの請求を棄却した。
判決によると、原告側は、自身らの研究について、杉田議員がツイッターやインターネットテレビなどで「ねつ造である」
「研究費を流用している」と投稿や発言をしたとして、研究者としての名誉を傷つけられたと主張。
一方、杉田議員側は、国会議員として「科研費の使途の適切性の観点から問題提起をしているに過ぎない」と反論。
判決理由で長谷部裁判長は、原告らが指摘した杉田議員のツイッターの投稿について、
「一般読者の読み方などを基準とすると、批判的な意見や論評を述べたに過ぎない」と認定。
「原告らの人格的価値に対する社会的評価を低下させるものではない」と判断。
杉田議員を巡っては、ジャーナリストの伊藤詩織氏が、
自身を中傷するツイッター投稿に杉田議員が繰り返し「いいね」を押したとして、
220万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴。
「『いいね』は必ずしも好意的な感情を示すわけではない」などとして、訴えが棄却された。
『いいね』ボタンは投稿内容に関して手軽に共感や連帯感を表明できる仕組みだ。
イイネは公的な感情を示している。
例えば、Facebookの「いいね!」ボタンをクリックすると、ボタンを押したユーザーの、
Facebookのウォールやニュースフィードにそのページの簡易的な情報が掲載され。
さらにそのユーザーの友達のニュースフィードなどにも掲載される。
その友達がまた「いいね!」をクリックすると、さらにその友達に…と、どんどん情報が拡散されていくので、
情報はより多くの人の目に触れることになる。
裁判長はSNSの仕組みを知らないのではないか。