日本の経済成長がストップして30年、少子高齢化など日本の課題は山積している。
だが、世界的投資家、ジム・ロジャーズ氏は「危機の時代こそまたとないチャンスだ」と述べる。
厳しい状況を打破する起爆剤として、ロジャーズ氏は現在の「円安」を挙げる。
日本再興へ向けて進んでいくためのロードマップは自身の最新刊『捨てられる日本』に見えるのか。
「危機」は同時にチャンスでもある。現在到来している円安もまた、チャンスと見ることができる。
これは30年間誰も予想してこなかったことだが、今後3年以内に日経平均株価は史上最高値の4万円に到達する可能性がある。
もし日銀が今後も紙幣を刷り続け、さらに円安になれば、日経平均株価は上昇する可能性が高い。
このようにいうと意外に感じるかもしれないが、「円安が続いているからこそ日経平均株価が過去最高に到達する」のだ。
外国人は、円安で安くなった日経株を買うことができるし、輸出などで一部の日本企業は円安の恩恵を受けて儲かるはずだ。
儲かる「はず」と言った理由は、輸出する製品をつくるためにたいていの場合は原材料を輸入する必要があり、輸入は割高になるからである。
たとえばウール素材のジャケットをつくる企業は、ウールをオーストラリアなどから輸入する必要がある。そのウール素材はインフレと円安で高価になってしまう。
しかし、すべての原材料を日本国内で賄える商品は、競争力が増して儲かるだろう。うまくいけば値段を上げることもできるかもしれない。
同時に円安が続けば、国民は徐々に現金預金から、もっとバリューのある貴金属や株式、不動産などといった資産に手を出すだろう。
歴史を振り返れば、国の通貨が安くなっているときにはその国の株式市場が上昇しやすい。
ジリジリと資産が目減りするよりは実物資産を購入したいという意欲が強まるからだ。これは日本にとって、大きなチャンスである。
今の日本の状況は、1920年代のドイツ(ワイマール共和国)の状況とも重なる。
‘@ジム・ロジャーズ氏は安倍政権同様、単に株を上げるために円安にしろと言っているようだ。
そうなれば自身も儲かる。
いま、日本は円安で苦しんでいる。
円安で株が上がっても日本が発展しないのはアベノミクスで証明済みだ。
ジム・ロジャーズ氏は日本をまだ理解していないようだが、株が上がっても一部の人が儲かるだけで、
多くの人は円安で疲弊すればさらにマネーを貯蓄に回す。
それもこの安倍政権の10年で証明されている。
日本人の貯蓄信仰はそうたやすく崩れない。
確かジム・ロジャーズ氏は、「私が若かったら日本を捨てて海外に移住する」ようなことを言っていなかったか。
相場師に騙されてはならない。