参院法務委員会は8日、外国人の収容・送還ルールを見直す入管難民法改正案を、
立憲やれいわの猛反対の中自民、公明両党と日本維新の会、国民民主党の賛成多数で可決。
与党は9日の本会議で成立させる方針だ。
政府・与党が世論の批判が高まる中で成立を断念してから2年。
入管行政への懸念が払拭されたわけではない。国連人権理事会の特別報告者は18日、改正案の抜本的見直しを求める書簡を政府に送付。
批判の根底にあった「政府不信」が解消されたとは言えず、人権を重視した入管行政を進められるのか。
立憲民主党の米山隆一氏は5月28日の衆院法務委で、
「難民認定を2回認められなかった人が直ちに送還される危険性がある。母国で迫害を受ける恐れがある人には死刑執行に等しい」と、改正案の問題点を指摘し、廃案を要求。
入管法改正案に反対するデモが7日夜、東京・永田町の国会議事堂前であった。
現行制度では外国人が難民認定申請中は強制送還が停止されるが、改正案は申請中であっても一定の条件を満たせば送還を可能とするもので、
参加者は「難民の命を守れ」と書かれたプラカードを手に、「誰も殺すな、国際人権基準を守れ」などと声を上げ訴えた。
デモは一般社団法人「反貧困ネットワーク」や入管収容者支援などをする「#FREEUSHIKU」などの団体が呼びかけた。
5日夜にも国会前でデモが開かれ、この日は約4000人(主催者発表)が集まったが、メディアは報道しない。