みんなの声(1票)で政治は変えられる。
みんなの声(1票)で政治は変えられる。
意外と知らない、勘違いしている人が多い。
メディアがあまり報じないからだろうが、
17年衆院選で全国の比例得票数は、自公が計約2553万票なのに対し、
立憲・希望・社民・共産は計約2611万票で野党が上回っていた。
極端なことを言えば、野党が1党になれば政権はひっくり返る。
自民、公明両党は公示前、勢力として305議席を持っており、
岸田総理が目標と定める「与党で過半数」(233)との差は72議席ある。
今回の衆院選で自公がここまで議席を減らすことは考えにくいというのが、おおよその見方だ。
ただ、自民が30議席を減らすことは現状想定内。
40議席減らすような事態となれば、岸田総理の事後の政権運営にも支障をきたしかねない。
もし、10議席20議席減なら、岸田株は上がる。
仮にそれ以上議席を減らせば、不穏な動きが活発化するだろう。
もともと9月の総裁選に出馬した4候補のうち、岸田総理は、国民的な人気は今一低いとされた。
30議席減なら岸田総理の責任ではないが、40議席減、それ以上となれば、
来年夏の参院選にも影響を及ぼすことになる。
公明党の石井啓一幹事長は8日の記者会見で、衆院選での比例代表の得票目標「800万票」について、
「厳しい現状にある」との考えを示した。
石井幹事長はその理由に、新型コロナ感染拡大の影響で対面での活動が十分できないことを挙げた。
しかし、それは他の党も同じだ。
同党の比例得票数は2005年衆院選では898万票だったが、近年は700万票割れが続いており、
17年衆院選は697万票、19年参院選は653万票と、毎回票数を減らしている。
およそ16年間で245万票も減らしたことになる。
執行部の責任は重大だが、創価学会を母体とする歪な組織体制の中では、執行部への批判をするものは少ない。
現実から逃げているのか、妄信的に信じているのか。
それに胡坐をかいて、与党にしがみつく体制が票を減らしていることに気付かない。
公明党は19年7月21日投開票の参院選でも、比例代表の得票数はおよそ653万票となり、
28年の前回比で約104万票減らした。
選挙戦全体では14議席を獲得し、非改選と合わせれば参院で過去最多の28議席を占めたが、
戦果は過去2番目に低い低投票率に支えられたとの見方がもっぱらだ。
投票率が上がれば、あっという間に崩れ去る可能性がある。
だから、自公とも投票率を上げる政策を積極的に打ちださない。
衆議員に掛かる4年間費用およそ1166億円を有権者数で割ると、
有権者1人あたりの投票の価値はおよそ205万円になるとの試算がある。
国税庁の調査によれば令和元年の給与所得者の平均年収は436万円で、
1票の価値はそのおよそ半分に匹敵する。
また非正規労働者の平均年収は175万円で、1票の価値を下回る。
議員は夜な夜な高級レストランでたらふく味わって、非正規社員はインスタントラーメンをすする。
1票の権利を行使することによって、自分たちのために税金が使われるようにすることが重要だ。
今回の衆院選を実施するために、国の予算には約678億円が計上されている。
仮に前回2017年の衆院選の投票率(53.68%)と変わらなかった場合、約314億円の金が無駄になってしまう、
ドブに捨てているとも考えられる。
メディアも、もっと訴えるべきだ。
前回選挙に行かなかった人4922万人。
ほとんどの有権者は、何がしかの税金を払っているわけで、その多額の税金が使用される選挙に、
その使い道にかかわる権利を行使しないのは、あまりにもったいない。
せっかく、目の前に自分の声を唯一届けるチャンスがあるのに、
それを無視してしまうのは、あまりにも、もったいない。