政治・経済、疑問に思うこと!

より良い日本へ願いを込めて。

​「年を越せない…若者たちのSOSはどこに?」

「寒い 寒いよ 電気が止められた」


貯金する余裕のある人たちでは無く、こういう人たちこそ救うべきだ!‘@




おはよう日本 山内沙紀 ネットワーク報道部 小倉真依 松本裕樹)


コロナ禍で2度目の年末年始。

SNS上には生活の苦しさを訴える声が相次いでいます。

中には学生や20代、30代の人たちも。

若者たちの声を聞こうと取材を始めましたが、はじめはなかなか出会えませんでした。

背景には、若い世代ならではの“ある事情”がありました。

平日の午後、公園でNPOが開いていました。

配られるのは白米やバナナ、インスタントラーメンなどの食料に、靴下などの生活用品も。

寒空のなか200人以上が集まり、中には1時間以上前から待つ人もいました。

ほとんどが50代以上の人たちです。

夜になって私たちは、新宿・歌舞伎町へ向かいました。

入ったのは「ガールズバー」。女性の従業員がカウンター越しに接客する飲食店です。

大学1年生のマコさん(仮名・19歳)に話を聞かせてもらいました。

ことし4月に大学入学のため上京し、都内で1人暮らしです。

お店で週4~5日働いて、月の収入は約15万円。

奨学金を借りていて毎月、学費と家賃合わせて13万円を支払っています。

残りは差し引き2万円。

ここから生活費や交通費をまかなっています。

実家にいる親はコロナの影響で収入が減っているため、仕送りはしてもらっていないということです。

若者の支援団体に取材すると「若い人は他人に頼らず、迷惑をかけちゃいけないという意識が強い。

私たちもつながっている若者はごくわずかで、相談してくる人は限界まで耐えて、

どうしようもできなくなって来る」とのことです。



都内の大学4年生、岩本菜々さん(22歳)です。

労働や貧困問題に取り組むNPO法人POSSE」で、ボランティアとして活動しています。

岩本さんが活動のなかで出会ったのはまさにコロナ禍で仕事を失い、

行政の支援につながることもできないまま、ネットカフェや見知らぬ人の家を転々とする若者たちでした。

「頑張ったら生活がうまくいくと思っていたけど、現実はそうじゃなくて、

どんなに働いても解雇されて一瞬にして家を失ってしまうことがある。

家を失うことって簡単なんだという現実を知りました。

岩本さんたち大学生が中心となって立ち上げたのが「家あってあたりまえでしょプロジェクト」。

住まいを失った若者は受けられる支援の情報を知らないことも多く、

行政の窓口に足を運ぶこともハードルが高いといいます。

相談を待っているだけでは支援を必要としている若者には届かない。

これまで進学や不登校などに悩む若者からの相談に応じてきましたが、

コロナが長期化する中で経済的な苦しさを訴える声が増え続け、全体の半数を占めるまでになりました。

団体によりますと、相談のうち約6割は家賃の滞納や借金などを抱え、

経済的に深刻な状況を訴える内容だったといいいます。

「今は生活するのがやっとで、冬服は手持ちの2着を着続けています。

手持ちのお金では年末年始の生活は確実に無理で、毎日毎日どうしたらいいのか、どうなるのか不安です」(20代・女性)

「今は友達の家を転々とし、お風呂は4日に1回、洗濯は1週間に1回、コインランドリーで生活しています。

親が借金をしていて家族もコロナで仕事を失ったため、自分が実家に仕送りをしています」(20代・男性)



代表の今井紀明さんは、なにより、若年層に情報が届いていないことが問題です。

私たちの団体に相談にくる若者の多くが国や行政の支援を知りません。

孤立している10代・20代に手を差し伸べるためには、

SNSやネットでの発信でこちらからアプローチする必要があります。

今回の取り組みがそのきっかけとなればと考えています」

ノンフィクションライターの飯島裕子さんは、長引くコロナ禍の中で、

「若者なんだからほかにも仕事があるでしょ」といった、

世間一般の認識・意識を変えていく必要があると指摘しています。

「『孤独』や『孤立』がいちばんつらいと言う人が多いんですよね。

周りの音を聞いてホッとしたくてネットカフェを選ぶ人もいるぐらいです。

年末年始を1人で過ごすというのはメンタル的にも相当きついと思います。

苦しさを訴える若者となかなか出会うことができなかったわけ。

それは、苦しい生活の中でもアルバイトや非正規で働きながら、

自分でぎりぎりまでなんとかしようと必死にふんばって頑張っているからでした。

そして、頑張りたくても頑張れなくなるまで深刻な状況に陥った若者たちが、

支援からこぼれ落ちてしまっている現実がありました。



年の瀬のいま、寒さのなか1人不安を抱えて悩んでいる人がいるなら…どうか支援を求めてください。

年末年始困ったら

公的機関が休みに入る年末年始ですが、各自治体やNPOなどの支援策があります。

ここにまとめておきます。

【東京都 ビジネスホテルを無償提供】

【対象】:新型コロナの影響で失業するなどして住まいを失った人

【支援の期間】:12月27日~1月5日まで。

(受け付け:27日~/時間:午前10時~午後5時まで)

※ただし、12月31日、1月1日、1月3日の3日間は受け付けていません。

【申し込み方法】

TOKYOチャレンジネット」経由フリーダイヤル 0120ー874-225女性専用ダイヤル0120-874-505