中国“ロシア支持”の声上がる?
ウクライナ情勢をめぐって、中国国内ではロシアを支持する声が上がっている。
ネット通販サイトでは、『ロシア頑張れ』などの投稿と共に、ロシア製の商品を購入する動きが広がっている。
北京にあるカナダ大使館には、1日から、「ウクライナ支持」という中国語が掲げられたが、
2日、中国のインターネット上で出回った画像では、カナダ大使館が掲げた中国語の下に、
赤い文字でNATOを侮辱する言葉が書かれている。
一方、中国の大手ネット通販サイトのロシア製品を扱ったショップでは3日、
多くの商品が売り切れとなっている。
中国メディアによると、ショップをお気に入りに登録する人たちが2日で20万人以上増えたという。
こうした事態を受け、ロシアの担当者は通販サイトに、
「親愛なる中国の友人たちよ、この困難な時期にロシアを支援してくれて、ありがとう」
などと動画のメッセージを投稿。
中国政府は、ロシアに対する制裁に一貫して反対の姿勢を示していて、
EUで見直しが進むエネルギー資源のロシア依存についても、
2日、天然ガスの継続購入を改めて強調している。
政府の草の仕業だろう。
普通に考えて、中国政府に抑圧を受けている国民が、いきなり攻め込んだロシアを、なぜ支持するのだ。
ましてや、中国とウクライナはそれなりに深い関係にある。
また、中国は1994年12月、「ウクライナへの安全保証の提供に関する声明」を発表。
無条件に核兵器の使用や核の脅威を与える動きをしないことや、
他の核保有国にも同様の保証をウクライナに与えるよう呼びかけた。
つまり、「中国はウクライナをあらゆる核の脅威から守る」という宣言、宣言だけだが。
中国は天秤に掛けて、とりあえずロシアを選択したのだ。
そして、ロシアが有利に事が進むように裏から工作している。
中国の主要な大学の歴史学者や卒業生が、ロシアのウクライナ侵攻に反対を表明。
彼らの反戦メッセージは、中国政府がロシア批判を禁止していることに反発。
中国はこれまで、ロシアのウクライナへの攻撃を侵略と呼ぶことを避け続けている。
「我々は声を上げなければいけないと思った」
これは、中国の一流大学、南京大学、北京大学、香港大学、清華大学、復旦大学の歴史学者が、
ウクライナ侵攻を非難する公開書簡の中で書いた言葉だ。
彼らのように、ロシア批判を禁止している政府に相対する行動を取る人々が増えている。
アメリカが出資する非営利団体ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、
この書簡には「かつて同じように戦争で荒廃した国として、
我々はウクライナの人々の苦しみを理解する」と書かれていた。
この書簡は、戦闘の即時停止を求め、侵略が「大規模な、世界的な戦争」を引き起こす可能性があると警告。
BBCの中国語放送によると、この書簡は2022年2月26日にソーシャルメディアのWeChatに投稿された後、
検閲されて削除された。
削除されるものと、されないもの。これで中国のスタンスが手に取るように分かる。
‘@メディアは「中国でロシア支持」しか報道しないが「反ロシア」の声もある。
中国もロシア同様、政府に反対の声を挙げると削除され、時には拘束される。
だからと言って、一面だけを報道するのではなく、違う声もあるという事実を報じるべきだ。
そうすることによって、中国国内からも「反ロシア」の声が大きくなる可能性がある。
全世界の国民が声を挙げるべきだ。