塩野義製薬が開発した新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」の承認について、
厚生労働省の審議会は「さらに慎重に議論を重ねる必要がある」として結論を持ち越した。
塩野義製薬は新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」について、
軽症や中等症の患者向けでウイルスの増殖を抑える働きがあるとしている。
塩野義製薬は、安全性が確認されて有効性が推定されれば条件付きで承認する、
「緊急承認制度」の適用を求めて申請していたが、先送りとなった。
22日に開かれた厚労省の審議会では、委員から「臨床症状の改善が示されていない」
「経口薬としては3つ目で緊急承認の要件を満たさない」などの意見が出され、
「さらに慎重に議論を重ねる必要がある」として結論を持ち越した。
今後、分科会と合同で再び審議される。
‘@怪しい雲行になって来た。
政府案件で、まさかということは無いと思うが、症状の改善が示されていなければ通るはずもない。
ましてや、「緊急承認の要件を満たさない」とまで言い出した。
官僚の「さらに慎重に議論を重ねる」との言葉は、普通ならボツだ。
塩野義は既に製造を始めており、3月末までに100万人分を生産し、
4月以降は年間1000万人分の供給体制の構築を目指すとしていた。
3から400万人分は製造している。
「ゾコーバ」に関しては、2021年末の申請を目指していたが遅れた経緯がある。
2月4日に自由民主党の甘利明議員が、
「塩野義製薬が開発中のワクチンと治療薬の治験報告に来た。
日本人対象の治験で副作用は既存薬より極めて少なく効能は他を圧している。
外国承認をアリバイに石橋を叩いても渡らない厚労省を督促中だ」とツイートし、物議を醸した。
それに対し、2月7日の記者会見で手代木功社長は、
「非公開のデータを特別に提供したという事実はない。
承認審査において、政治など外部の影響を受けることはない」と、火消しに回った。
この甘利議員の発言が、なぜ、問題視され追及されなかったのか。
政府は「ゾコーバ」の購入について塩野義と基本合意したと明らかにした。
薬事承認されればまず100万人分を確保し、その後も一定数量を調達すると発表。
政府ぐるみで、塩野義の新型コロナ経口薬を前のめりに推し進めてきた。
まさかとは思うが、先行き不透明になってきた。
少なくとも、直ぐの承認は難しいようだ。
投資家に対する犯罪行為に近い甘利議員の言動は許しがたいし、
塩野義のあまりにも前のめりな対応は、製薬会社としての信頼性も問われる。
甘利議員現れるところに、疑獄が生まれる。