自民党の高村正彦議員は、過去に統一教会の訴訟代理人を務めたことについて、週刊文春の取材を受け、
「勝共連合と統一教会がいいか悪いかは別として、この事件で統一教会が取り上げられることは、
テロをやった人の思う壺なので正しいとは思えない」などと発言。
光や太蔵も同様のことを述べている。
山上容疑者の殺意が安倍晋三氏に向かった原因について、
安倍晋三氏が、UPFの国際大会でリモート演説をしたことが、
山上容疑者の安倍氏への殺意につながったと供述。
国会議員が統一教会のイベントに参加したり、祝電を送ったりすることで、
団体に「お墨付き」を与え、入信の勧誘や信者への献金要請をやりやすくする。
だとすれば、そのような安倍氏らの行動が、殺害の動機ともなりえる。
長年その背景にあった統一教会と安倍氏との関係も、山上容疑者は指摘している。
安倍氏に殺意を向けたことの裏付け捜査の対象となるはずだ。
事件の捜査で解明されていくと思われるなか、それらに関連する事実が、
社会の関心事として報道されるのも当然のこと。
「犯人の思う壺」というのは、このような山上容疑者の動機である目的が達成されることを問題視している。
だが、それが犯人の意図するとおりの結果になったからと言って、
犯行自体が正当化されるわけではないし、処罰が軽減されるわけでもない。
山上容疑者の行為は卑劣で許されるものでないことは、多くの国民は理解している。
問題は、そのような問題を、社会がどう受け止め、これからどうしていくのか。
統一教会詐欺的な入信勧誘や多額の献金要請などが反社会的なものであると。
「犯人の思う壺」になることを理由に、統一教会と国会議員との関係を取り上げることを控える理由など全くない。
それこそ、「統一教会の思う壺」だ。
山上容疑者の意図を仮に実現しているからと言って、別の悪に目をつむる必要など毛頭ない。
それこそ、統一教会や関係している議員らの「思う壺」だ。
