塩野義製薬が開発する新型コロナの日本初の国産軽症・中等症患者向け飲み薬「ゾコーバ」が緊急承認された。
塩野義製薬が開発する新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」は
今年5月に新設された「緊急承認制度」で承認を目指していたが、今年7月に行われた厚労省の専門部会では、
「症状の改善に対して統計学的な有意差が認められず、治験の主要評価項目を達成していない」などの意見があり、
継続して審議することになっていた。
塩野義製薬は今年9月、新型コロナ患者約1800人を対象とした最終段階の臨床試験で咳、
発熱などの症状が投与していない患者より約24時間早く消失する効果を確認したと発表。
22日午後に行われた厚労省の専門部会では、塩野義製薬側から、効果を示したなどとする資料が提出され、
PMDAからは「有効性があると推定するために十分な情報は得られた」という意見が出た。
参加した委員の一部からは「効果が小さいのではないか?」
「新薬の緊急承認よりも既存の飲み薬の活用方法を検討するべきではないか?」などという意見もあったが、
採決で賛成多数で了承された。
1名の委員は強く反対していたという。
「ゾコーバ」は日本で初めての国産のコロナ軽症・中等症患者への飲み薬となる。
臨床試験の結果として、一日一回5日間経口投与した際に、
5症状(倦怠感、熱、鼻水、のど、咳)が快復するまでの時間が、プラセボ群に比べ約24時間短縮したと報告。
一方、重症化を防ぐ効果は確認されていない。
感染症が専門の関西医科大学附属病院・宮下修行教授はゾコーバについて、
「ウイルス量が減少するということが最大の特徴、また軽症者や若年層に使えるため、
陽性隔離期間などの短縮に期待できる」と話した。
専門部会での了承を受けて、加藤厚生労働大臣は、
「塩野義製薬株式会社との間では、既に100万人分の購入契約を締結しており、
同社の流通システムの整備ができ次第、12月初頭には医療現場で使用できるよう供給を開始する予定であります」
と明言、結果ありきの判断のようだ。
塩野義の「イソジン」や「ゾコーバ」の政治案件は妙に匂う。
一方、ゾコーバは胎児に奇形が生じる恐れが報告されており、厚労省は添付文書で妊婦らへの投与を禁止。
併用を禁止した薬剤もある。最初の2週間は処方する医療機関を限定する。
5症状が快復するまでの時間が1日短縮したとの報告には風邪薬か、それの1日と笑ってしまった。
ウイルス量が減少するのはいいことだが、どの程度の知見なのか、自然治癒ではないのか。
もう少し詳しい結果が必要だ。
まだ、全ての人が飲める分けではないので、すでに感染予防の意識が下がっている中、
この報を聞いてさらに下がることは避けなければならない。
塩野義製薬と中国保険最大手中国平安保険子会社の中国平安人寿保険は2021年7月29日、
両社が合弁で設立した平安塩野義(上海)の開所式を開催。
合弁会社の平安塩野義は、塩野義製薬の研究開発部門を活用し、
新たな創薬や製品開発を進めるための研究開発を担う。
塩野義製薬の研究機能の中枢を担う医薬研究センターのリソースも活用していく。
大阪に本社を置く100%子会社「シオノギヘルスケア(イソジン)」が「平安塩野義(香港)」の100%子会社となった。