科学・化学・不思議
人類は太陽のエネルギーから様々な恩恵を受けている。太陽光のうち約44%を占めるのが赤外光。この赤外光を使った太陽光発電に挑戦しているのが、京都大学化学研究所の坂本雅典准教授。赤外光のエネルギー変換はこれまでも試みられてきたが、効率が低く、実…
米メリーランド大学の医師が、遺伝子操作した豚の心臓を人間の患者に移植し、成功したと発表。術後3日の時点では顕著な拒絶反応もなく、機能しているとのこと。移植を受けたのは57歳のデヴィッド・ベネット氏。ベネット氏は、心臓移植をしなければ余命わずか…
オーストラリアとイギリスの研究チームが、ペトリ皿の中で培養した人間の脳細胞に、卓球ゲームの「PONG」の1人用モードをプレイさせることに成功したと発表。人の脳細胞を培養して作られた原始的な脳組織である「脳オルガノイド」は、脳のメカニズムに関する…
農業の現場で、レーザーで害虫を撃ち落とす技術開発が進められている。日本の農業と食品産業の研究開発を行う農研機構が、害虫の飛行位置を予測する方法を開発。同機構は、幼虫が食害被害を起こすハスモンヨトウ(ガの一種)の成虫(体長 約15~20mm)が飛ぶ…
日本人の新型コロナ患者の重症者や死亡者が、欧米人に比べて非常に少ない理由として、存在が指摘されてきた謎の要因「ファクターX」について、理化学研究所は8日、「日本人に多い特定の免疫タイプが要因の一部だと解明した」と発表。感染した細胞を免疫細…
技術流出を防ぐ狙い? それを受けついだ政府は17日、大学などの研究者が国に研究費を申請する際、海外から資金支援を受けていないかや、海外の研究機関で役職についていないかなどの情報提供を求めることにし、指針を改定した。経済安全保障の強化の観点から…
「宇宙なう」日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の実業家・前澤友作氏。ユーチューブ、ツイッター、テレビ局のインタビューなど、まざまなメディアを駆使して宇宙体験を発信している。「着いたよ、宇宙だよ。着いちゃったよ。本当に…
瞳孔を収縮させ、近見視力を改善する薬「VUITY」が、アメリカ食品医薬品局(FDA)に承認され、2021年12月9日から市場に出回っている。VUITYは特に老眼が始まった40歳以上に効果をもたらすとされている。VUITYは目薬の成分として用いられるピロカルピン塩酸塩を…
携帯電話の回線を使って無人航空機を操縦し、土砂災害の場所を調べる実験が全国で初めて行われた。急流が多く土砂災害の恐れがある福島市の荒川で行われた実験では、携帯電話の回線を使用して操縦する無人航空機を使い、山奥の土砂災害対応施設を点検。携帯…
ロボットか生命体か。史上初の生体ロボット「ゼノボット」を作製した米国の研究者らが、ゼノボットは今や「生殖」が可能だとする論文を発表。ゼノボットは名前の由来となったアフリカツメガエル(学名ゼノパス・ラエビス)の幹細胞から形成され、幅は1ミリ…
副作用もないがん治療薬。プリンストン大学のがん研究者であるYibin Kang教授らの研究チームによると、転移性乳がんはアメリカだけで毎年4万人以上の死者を出しており、化学療法なども効果が薄いとのこと。転移性の乳がん患者の5年生存率が29%しかないのに…
発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎=93)が26日、都内で会見を開き、小笠原諸島の海底火山の噴火により沖縄周辺に大量に押し寄せている軽石について、解決策となる新たな発明をしたと発表。中松氏は会見の冒頭で、軽石の現状について、「マグマが海…
東京大学と九州大学マス・フォア・インダストリ研究所、日本電信電話(NTT)の研究チームは、11月24日、量子コンピュータでも解読できない新たなデジタル署名「QR-UOV署名」を開発したと発表。この署名は、既存の技術よりも署名と公開鍵のデータサイズが小さ…
PCやスマートフォンの認証方法として指紋認証がある。指紋認証は長いパスワードを記憶したり打ち込んだりする必要がなく、便利だ。しかし、指紋認証は5ドル(約550円)程度で作成した「偽指紋」で簡単に突破できてしまうことが示された。指紋認証を突破するに…
豚骨ラーメンのスープを作った後に捨てられる豚骨ガラが、原発の汚染水浄化に役立つかもしれない。日本原子力研究開発機構(本部・東海村)と東京大大学院理学系研究科の共同研究グループは、動物の骨が持つ金属吸着性能を高める技術開発に成功したと発表。…
アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)で行われた研究によれば、マウスの体から切り取った、ガン細胞のDNAをボロボロにして、再び腫瘍に戻したところ、免疫療法の治療効果が大幅に上昇したという。DNAがボロボロになったガン細胞は、救助を求める信号を…
アフリカ・モザンビークのゴロンゴーザ国立公園で、牙のない状態で生まれてくる雌のゾウが増えている。科学者は、15年に及ぶ内戦で象牙目当ての密猟ががまん延したことへの遺伝的な反応との見方を示す。公園内で活動するゾウの専門家がこの現象に気づき始…
臓器移植は多くの人々の命を救う可能性があるが、合併症や利用可能な臓器には限りがあるため、ドナーが見つかるまで何年も待たなければならなかったり、移植が間に合わず死亡してしまったりするケースが課題となっている。ロバート・モンゴメリー博士が率い…
ドイツのブレーメン大学の研究チームは、実験室で数秒間だが、絶対零度よりわずかに38兆分の1度だけ高い温度38pK(ピコケルビン)に到達することに成功した。この超低温環境では、物質が非常に特殊な振る舞いをするため、量子力学への理解に重要な役割を果た…
豪シドニー大学らの研究チームは、銀河系の中心方向からやってくる奇妙な電波信号をとらえた。その電波は既知のどの電波源のパターンとも異なっていることから、未知の種類の恒星状天体が存在する可能性もあるという。一連の研究成果は2021年10月12日、学術…
松野博一官房長官は7日の記者会見で、日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命を、菅前総理が拒否した問題を巡り、岸田内閣として新たに任命する考えがないとの認識を示した。ノーベル物理学賞の受賞が決まった米国籍の真鍋淑郎博士(90)は、「米国で暮ら…
真鍋博士が東京大で博士号を取得した1958年、戦後の日本には十分な研究環境がなく渡米。最初の研究目標は「天気予報をよりよいものにすることだった」という。二酸化炭素は、大気中にわずか0.04%しか含まれないにもかかわらず熱を地球に閉じ込める。この影…
難病のALSの患者に白血病の薬を投与したところ、病状の進行が止まったとする治験結果を、京都大学iPS細胞研究所が発表した。ALSは、筋肉が徐々に動かなくなる難病で、有効な治療法が見つかっていない。京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授らのグループは、i…
8日にBioNTechの研究者たちにより『Science Translational Medicine』に掲載された論文によれば、同社のmRNA技術を用いた治療薬により、20匹中19匹のマウスの黒色腫(皮膚がん)を、完全消滅させることに成功したとのこと。新型コロナのワクチンに含まれるmR…
9日発表された「ブレークスルー賞」は、米グーグルの創業者らが出資して、2012年に創設された。賞金300万ドル(3億3千万円)で、米財団が主催し、「科学界のアカデミー賞」とも言われる。数学部門に京都大の望月拓郎教授(49)が、基礎物理学部門に東京大の…
光で化学反応を起こす「光触媒」を発見し、ノーベル賞候補にも名前が挙がる、藤嶋昭・東京大特別栄誉教授(元東京理科大学長)が8月末に、自ら育成した研究チームと共に中国の上海理工大に移籍した。同大は今後、藤嶋教授のチームの研究を支援するプラットフ…
日本は10位。おととしまでの3年間に世界で発表された自然科学の論文を分析したところ、論文の質の高さの指標とされる引用回数の多い論文の数で、中国が初めて世界1位になったという調査結果を文部科学省の研究所が公表。1年当たりの平均の論文数は、中国が35…
アメリカ、ドイツに次いで世界で3番目.日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM)は7月27日、日本初となるゲート型商用量子コンピューティング・システム「IBM Quantum System One」を、神奈川県川崎市に設置・稼働開始したと発表。設置場所は「新川崎・創造のもり…
IT大手アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏が20日、みずから設立した宇宙開発企業の宇宙船に搭乗し宇宙への飛行に成功。ベゾス氏は,みずから設立した宇宙開発企業「ブルーオリジン」が開発した宇宙船とロケットで,商業ベースの宇宙旅行を提供することを目指し…
プラスチックは、自然の中で分解されるのに非常に時間がかかるため、環境中に残留するマイクロプラスチックが大きな環境問題となっている。そこで最近は、分解可能なプラスチックに関する研究が数多く報告されている。中国、華中科技大学は、太陽と酸素にさ…